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【事例】脳梗塞による半身麻痺が発症10年で改善!〜歩行に繋げていくためにおすすめのアプローチです〜

ベーシックファウンデーションを現場で活用されている松本佳之さんに、導入による効果・変化の事例をお伺いしました。ぜひご覧ください!

· 事例

1.事例を教えていただいた方​

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松本佳之さん
  • 鍼灸師
  • ひめトレインストラクター
  • コアリコンディショニングワーキンググループメンバー

尼崎市にある整形外科クリニックが運営する鍼灸院で、院長として勤務。鍼灸治療以外にもコアコンディショニングのレッスンなどを行い、「いつまでも元気で動ける身体作り」をモットーに活動を行っている。

松本さんが院長を務められる「鍼灸院よつば堂」のHP:https://428dou.wixsite.com/protocole

2.事例紹介​

2−1.患者様の情報

◆プロフィール◆

年齢75歳 / 性別:女性

◆疾患状況・症状◆

10年前に脳梗塞になり、右半身が麻痺。

上肢は屈曲・内転・内旋位で強張りあり。歩行は鶏歩で動きづらく、右半身に荷重がほぼかけられない状態。

以前よりマッサージ・運動でのリハビリや、歩行練習は装具を付けての練習を行うも、回復期が終了してからは良くなっている実感なし。

鍼治療よる麻痺の緩和、痛みの軽減を施しても同じような症状を訴える。

◆頻度◆

2016年11月より週1回30分、往診にて治療を開始。当年12月よりベーシックファウンデーションを導入。

◆ベーシックファウンデーション導入による成果◆

歩行での足の運びがスムーズになり、左右の揺れも減少。足関節底屈・足指屈曲の状態が緩和され、ニュートラルに。痛みや強張りの訴えも減少。

患者さまの体感・お喜びの声として、ベーシックファウンデーション導入初期は「体の感覚が違う」「荷重をかけやすくなった」「足を出しやすくなった」。

長期的には「足をつったりすることが少なくなった」。

また当初は、麻痺を緩和できればというニーズだけだったが、身体の変化を実感されることで希望を持たれ、「外で歩きたい」という新たな目標をお話しされるようになっている。

2−2.治療の実際(松本さんより)

初期(2016年11月〜)は、

  1. 鍼で緩める
  2. 足関節のストレッチや動かす練習
  3. 立つ(荷重する)練習

という流れで治療を進めました。
12月以降は、鍼灸治療後にベーシックファウンデーションを導入し、2017年4月からは応用アプローチも取り入れるようにしました。歩行が不安感なくできるようになってからは、障害物を置くなど、生活環境の中で自然と荷重できるような工夫をしながら治療に取り組んでいます。

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ベーシックファウンデーションでは、ストレッチポール上でしっかり荷重させて感覚を入れることを大事にしています。また、治療後はモニタリングによる患者さん自身の体感に加え、撮影した歩行の動画を共有することでモチベーションアップに繋げています。

3.ベーシックファウンデーション導入の実際

3−1.ベーシックファウンデーション導入前どのような課題や悩みをお持ちでしたか

以前より脳血管疾患患者さんへのアプローチとして鍼治療を行っていましたが、その後の展開、治療の仕方に課題を抱えていました。鍼で緩めたあと、どのように歩行や動きに繋げていければいいのかが分からなかったのです。

そんな時、ストレッチポールを使用した脳血管疾患患者さんへの治療法を学ぶコアリコンディショニングベーシックセミナーが、近くで開催されることを知り、申込をしました。

3−2.セミナーを受講されたときの感想を教えてください

ストレッチポールの指導は以前より行っていましたが、脳血管疾患治療の中に取り入れる、という考え方やアプローチは今までになく、とても面白いと感じました。ただ、今までにそのような経験がなく実際に導入をするが難しいのかもしれない……とも感じました。往診がメインだったので、ツールの持ち運びどのように使えばいいのか、どのように患者さんに理解してもらうかが懸念材料でしたね。

3−3.現場に導入するにあたり苦労したことを教えてください

先ほどお伝えしたとおり、道具(ストレッチポールの持ち運び)や時間の調整が大変でした。

また、患者さんは片麻痺によって体の感覚が失われているため、ストレッチポールに乗るのを怖がっており、それに慣れてもらうことに最初は苦労しました。

3−4.導入後、指導にどのような変化が起きたか教えてください

ベーシックファウンデーションを実施するようになり、正中感覚や体の軸が変化することで姿勢や歩行も安定しますので、主訴の状態も変化し、さらに治療効果も上がったと感じています。

何より、鍼治療では感じられない変化と感覚を感じてもらえるようになり、患者さんのモチベーションや取り組み方が変わりました。

3−5.コアリコンディショニングベーシックセミナーはどんな人におすすめですか

私と同じように、部分的な治療や緩和を行っているけれど、身体全体を見た動きの改善やADLの改善を指導したい、という方にはオススメです。特に、足に力が入らない人には、感覚入力がしやすくなるので、現場で役に立つと思います。

また、ベーシックファウンデーションの手技は難しくなく、セミナー受講後すぐ導入できるのも良い点の一つだと感じています。